No.4 チカメキントキが男鹿半島でとれました

 秋田県の市場から、色は真っ赤で、眼は大きく、鰭が伸びている魚がとれましたと連絡が来ました(図1)。送られてきた写真は、2013年6月27日に秋田県漁協船川市場でさし網により漁獲されたもので(図2、全長196mm、体長163mm)、チカメキントキでした。
 チカメキントキは、スズキ目キントキダイ科に属し、腹鰭が大きく伸びています。一方、赤色で大型の食用で知られているキンメダイはキンメダイ目キンメダイ科で、腹鰭は伸長せず、尾鰭は大きく湾入しており、チカメキントキとは系統的にはかなり離れています。また、キンメダイ(図3)は太平洋の深海に生息しており、日本海で漁獲されることはありません。
 チカメキントキは南日本の水深100〜300mに生息しており、全世界の熱帯・亜熱帯の海域に分布しています。秋田県ではまとまって漁獲されることはありませんが、手に入ったら、塩焼きや煮付けにするとよいでしょう。白身で、脂はのっていますが上品な味です。ただし、頭や鰭がおおきいので、その部分を捨てずに丁寧に食べなければ、食べるところがなくなってしまいます。

図1 図2
図3
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