春の魚を見に男鹿に
春の魚を見たくて、2015年3月15日、男鹿半島に行った。
潟上地区
最初に、半島基部の潟上地区に行った。八郎湖旧水道に沿って太陽光発電パネルが並び、半島の遠くを見ると寒風山の残り雪がある(写真1)。
アブラツノザメ(写真2)やマダラ(写真3)が並んでいたので驚いた。厳冬に獲れる魚だからだ。しかし考えてみれば、3月は秋田県では最も水温が低い時期であり不思議はない。よく見ると、マダラは産卵終了後のものであり、アブラツノザメは小型のような気がする。量は少ないが、定置網のサクラマスとコノシロが入っている(写真4)。大型のホッケ(写真5)やカサゴ(写真6)もいる。やはり春だ。
北浦地区
次に、男鹿半島の東側中部の北浦に。「春告げ魚」と呼ばれるメバルが並んでいる(写真7、写真8)。腹が膨れたクロソイ(写真9)、釣り人が待っているアイナメ(写真10)。皆が待っている春の魚、サクラマス(写真11)。2kg以上のトクマスも獲れてきた(写真12)。
13.3kgのヒラメ(写真13)や7.2kgのマダイ(写真14)には驚いた。なお、この超大型のヒラメは、無眼側に黒斑があることから稚魚の時に放流した人工種苗と考えらた。
市場の方と話したら、「秋田の魚が、何となくおかしい」ということだ。例えば、今の時期のブリ(写真15)、サワラ(写真16)、小型のチダイとマダイ(写真17)だ。チカメキントキも見る機会が多くなったようだ(写真18)。
船川地区
腹が減ったので、半島先端の入道で「ハタハタ丼」(写真19)を食べ、半島をぐるっと西側に回る(写真20)。椿では、漁師さんが大型定置網の準備をしていた(写真21)。船川ではクロダイ(写真22)やメバル(写真23)、カサゴ(写真24)もいる。カサゴは、10年ほど前まではたまに姿を見る程度だったが、最近は並ぶようになり、漁業者も消費者もこの魚の煮付けの美味しさを知るようになってきたようだ。
豊かな春の魚
豊かで美味しい時期になった。僕はアオサの天ぷら(写真25)とアイナメの酒蒸し(写真26)を食べた。
魚を見て、驚き、季節を知り、食べて、感動した。
*県内のメバル類は、クロメバル、アカメバル、シロメバルの3種が認められているが、ここではメバルとする。
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