No.32 アユを釣るなら石を見ろ
アユの時期だ。去年のアユは極端に少なかったために、今年に期待していた人が多かったようだ。今年7月1日の解禁後、友釣りで100尾釣った、50尾釣ったという嬉しい報告が聞こえてきた。

詳細はホームページ「阿仁川アユ釣り情報http://www.kumagera.ne.jp/kikuti/index.html」に出ているので、ぜひ、見て欲しい(協会からもリンク可能)。

川と釣り人とアユの姿を見たくて、米代川水系の阿仁川に行ってきた。現場に行き、素晴らしい景色に満足し、3者の姿に感動してきた(写真1〜3)。

アユと川の関係はなぜ、すごいのか。一言で言えば、アユが「年魚」だからだ。必死で餌を食べているからだ。1年で成熟するためには大量の餌が必要であり、その餌は付着藻類以外にはない。逆に、短期間に大量に付着藻類を食べることができたので、1年で成熟することができたのだ。

アユが食べる糸状藍藻類は流れが速いほど成長するが、アユは大きな個体ほど流れの速い場所はすむ。要するに、アユは自分の力で藍藻類を食べ、食べるほど成長し、自分の生活に見合う量を必死で食べる。それもこれも、糸状藍藻類が川の中の石に付着しているからであり、その糸状藻類のためにアユは生きているのだ。だからこそ「アユを釣るには石を見ろ」だ。

結局、阿仁川に行き、川を見て、釣り人が石を見て釣った今年初めてのアユを美味しく食べた(写真4)。
写真1 阿仁川 7/14 写真2 川と釣り人
写真3 阿仁川水系小又川 写真4 今年初のアユ
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