No.25 川は生きている
 厳冬期、それでも川は流れ、そこに魚がすみ、人はそれを食べています。
 2014年2月19日、雄物川中流部(約90km)の雄物川とその周辺の様子です(写真1)。ここでは、伝統漁法「ためっこ漁」が行われています(写真2)。
 「ためっこ漁」は、川の水温が低下してくる12月から2月、岸よりの比較的流れが緩い場所に小枝を大量に置き、その上にシートをかけ、数週間後に網でとりあげるものです。その時期、小魚は、水温が低く暗い場所に集まります。
 とりあげた小魚は、「蒸しザッコ*」という料理にして、正月のごちそうとして振る舞います。最近は、オイカワやニゴイの稚魚が主体で、ギンブナやウグイは少なくなっています。
しかし、今では芝(ヤナギ等)刈り、保管、設置、回収など手間ひまがかかり、また、食べる人もすくなくなり、「ためっこ漁」人口が激減しています。

*ザッコ=雑魚
写真1 冬の雄物川(2014年2月19日) 写真2 「ためっこ漁」の様子
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